なんもなし

 今日は1日なんもせんかった。

 いやまだ1日が終わっていないのだが、いつも早く寝るのでもう終わったようなものだ。後は夕食を食べてお風呂に入って寝るだけである。

 持病のある友人も体調が悪いようなので、梅雨のせいもあるかもしれない。ここのところ、手の痛みも少し強く、夜はかなりしんどい。

 病気療養中というのはまぁ、誰でもこんなものかもしれないが。私は子供の頃から体が弱かったので、今ほど長期的ではないにしろ、こんなことはよくあった。

 

 妹には「暇でいいわねぇ」と言われたりするが、当人にとってみればいったい自分は何のために生まれてきたんだろうと思ったりもする。

 このまま何も残さず、たらたら生きて死んでいくのかなあと思ったり。

 

 しかしまぁ、そんなことを考えるのは人間だけな訳で。

 どんな動物でも生まれちゃったから生きていて、生きているからご飯を食べて、そのうち寿命を迎えて死ぬ。意味なんてあってもなくても…というかそもそも意味なんて考えない。

 墓碑銘に「なんもせんかった」と刻んでくれても良いところだが、家の墓石には既に別の文字が刻まれているのでそんなわけにもいかないだろう。

 

 もしかしたら「なんもせんかった」、と今刻んでるところなのかもしれない。