1月12日。

 とりあえず抜歯。

 これで楽になるはず。

 

 その日歯医者に向かったわたしはそう思っていた。

 

 

 お世話になっている鍼灸院の先生には「歯はできるだけ残したほうがいいよ」と言われた。

 どうして鍼灸院の先生にそんなこと言われたかといえば、痛み止め&抗生物質飲み続けと、私は歯から入った細菌が全身に回ったんじゃないかと思うけれど、だるく節々も痛く、風邪をひいたときのような症状も全身に出ていて、体調が最悪。それをなんとか持たせてもらっていたわけで。

 もちろんできることなら、残したほうがいいには決まってきまっているけれど、私は抜く気満々だった。

 何しろバイキンが入った時の痛みがハンパない。痛み止め飲みっぱなしでも、耐え難い痛みがちょくっとマシになってなんとかガマンできるかな、程度。それでもハアハア息切れしながら、痛い以外に何も考えられない日が続く。それがもう3度目。

 今回はお正月休みに重なったせいもあるけれど、そのたびに抗生物質をたくさん飲まなければならない。

 抗生物質を飲むと、右手首の痛みも強くなり、全身の他の場所にも痛みが出てきていた。

 健康な時ならともかく、今のような状態でこの歯一本残すのにここまでする価値があるだろうか。

 

 そんなわけで完全に腹をくくって歯医者に行ったのだけど。

 結論から言うと抜けなかった。

 抜こうとして大きく三度ほど揺さぶったけれど、痛みが強くて抜けなかった。

 麻酔は何度も注射した。歯医者は「これ以上麻酔を使えないから、今日は無理をしないでもう少し腫れがひくまで待ちましょう」といった。

 次の予約は二週間後。

 

 そしてさらに抗生物質。何度も揺さぶったせいで少しおさまってきていた歯はまた腫れ上がり、いったいいつになったら楽になるのか。

 

 本当に抜けるんだろうか…

 

 痛みが治まって来ないと麻酔の効きが悪く、抜けないというのに、その日も、正月に仮詰めした消毒薬のまま、消毒しなおしすらしてくれない。

 とにかくただ腫れて痛いだけではなく、痛み方がおかしいのだ。じくじくと血管伝いにバイ菌が入り込んでくるような感覚。

 それが体中に伝わっているかのように、全身もぞくぞくする。

 抗生物質だけで本当に痛みは治まるの?

 ホントはちゃんと消毒できてないんじゃないの?

 レントゲンだけで、仮の蓋すら外さず、中の状態なんて、本当はわかってないんじゃない?

 

 その時になってやっと、他の歯医者に行ってみようと思った。

 どうせ2週間も開くのだ。その間にほかの医者の意見を聞くのもいいだろう、と。

 

 ネットて調べてみたところ、根幹治療というのは普通の保険がきく歯医者ではなかなかじっくり治療してくれるところは少ないそうだ。

 保険の範囲内での治療では不十分になりがちで、ちゃんと治療しようとすると赤字になることが多いので、手を抜かれることが多いと書いてあった。

 つまり今までの治療は手抜きされてるんじゃないの…?と疑い始めていたわけで。

 

 てゆーか、手抜きだよね!!!明らかに!(T ^ T)

 消毒、してよおおおおお!!!。・°°・(>_<)・°°・。

 

 何しろ元旦に消毒した歯医者ははっきりと応急処置だから休み明けすぐにかかりつけの歯医者さんに行ってねと言っていたのに、その後一度も消毒し直してくれないとはどういうこったい!?

 痛みが順調に引いたならいざ知らず、痛い痛いと言っているのに。

 

 すぐ近くにも評判の良い歯医者さんはいたけれど、保険医院で評判がいいのでずいぶん先まで予約が取れないらしい。

 ちょっと遠いけれど、たまたま妹が保険外の歯医者さんに通っていたので、そこに電話してみた。

 電話したのが確か月曜日だったか火曜日だったか。木曜休みで金曜に予約が取れた。

 

 歯を残したいと言うよりはそれ以上もう痛いのが嫌だった。

 抜くにしろ抜かないにしろ、ナンデモいいからちゃんと消毒してほしかった。

 

 

3に続く